Interview

シフトの融通が利いて
精神的にも楽。
ストレスフリーです

理学療法士として週5日フルタイムで働く傍ら、趣味で始めたカメラが高じてフォトグラフファーとしても活動する大竹さん。
これまで培った理学療法士としての経験を介護の世界で生かしつつ、大好きな写真撮影の活動にも精力的に取り組み、充実した日々を送っている。

◆◆◆

大竹さんが所属するのは、リハビリ特化型デイサービスを提供するリハビリセンター高島平店。理学療法士や柔道整復師などの専門スタッフが、利用者一人一人の身体の状態やお悩みに合わせてリハビリメニューを組み、「やりたい」を「できる」に変えるサポートをしています。
個性豊かで明るいスタッフが揃う、笑顔の絶えないリハビリセンターです。

インタビュー動画 介護WITHフォトグラファー 生活が安定しているからこそ、 楽しく活動ができています。とりあえず行動してみて欲しいですね。 リハビリセンター高島平 大竹明子さん

「小さいころから、○○になるのが夢でした――」

テレビやSNSを見ると、成功者がそんな話をしているのをよく耳にする。
夢を持つことの大切さ、目標に向かって努力することの素晴らしさ。

でも、誰もが夢を持って生きているわけではない。

とりたてて夢がなくても、日々を生きていくために働く。
そうしているうちに、好きなことが見つかったり、夢中になれるものに出会ったりする。
それが日々の生活に彩りを添え、充実へとつながっていく。

大竹明子さんにとって、カメラはそんな存在だった。

なんとなく始めた写真撮影が、日々の生活の中で次第に大きな存在へと変わっていった。

リハビリ型デイサービスで理学療法士として週5日フルタイムで働きながら、フォトグラファーとしても精力的に活動している。

「好き」が「夢」に変わり、追うべき目標へと変わっていく。
そんな大竹さんの「夢」を支える基盤となっているのが、介護職という働き方だった――。

大竹明子さんの1日のタイムスケジュール 仕事とフォトグラファーの両立

けがをきっかけに、
理学療法士の道へ。

社会人になり、理学療法士としてのキャリアを歩み始めた大竹さん。
きっかけは、学生時代の実体験にあった。

「学生時代にバスケットボールをしていたんですが、けがをした時にリハビリを受けることがありました。
その間に、自分も人の助けになったり、サポートしたりできる仕事がしたいと思って、理学療法士を目指したんです」

理学療法士として病院や整形外科で経験を積み、現在は介護の現場で高齢者の身体機能の維持・改善をサポートしている。

仕事にも慣れ、ルーティンの日々を送っていた。

インタビュー写真

コロナ禍で変わった、
カメラとの向き合い方。

そんな大竹さんに、転機が訪れる。コロナ禍だ。

「コロナ禍になって、『外出するな』と制限されたときに、たまたまSNSでカメラ講座の広告を見たんです」

大学生のころから趣味として続けていたカメラ。
もともと、熱中していたわけではない。

「父親と姉がたまたまカメラを持っていて、ちょっと興味があって。
自分のカメラが欲しいなと思って買ったのが最初ですね」

旅行に行けば風景を撮り、動物を撮り、休日の楽しみにしていた。
設定は独学。細かいノウハウは知らないまま、「撮れればいい」くらいの気持ちで続けていた。

ただの趣味だったカメラだが、パンデミックで時間ができたことをきっかけに、向き合う時間が増えていった。

「本を読んで勉強したことはあったけど、ちょっと限界を感じていて。やっぱり人に聞かないとわからないなと思って、カメラ講座を受講してみることにしたんです」

本格的に勉強を始めると、独学で撮っていたころとは見える世界が変わった。
より自由に、より自分らしく写真が撮れる。その感覚が、心地よかった。

インタビュー写真

「趣味」が「仕事」に
変わった瞬間。

カメラのことを学べば学ぶほど、どんどんとのめり込んでいった大竹さん。
同じ趣味を持つ仲間も増え、撮影の頻度も増えていった。

あるとき、こんなことを聞かれた。

「それ、仕事にならないんですか?」

大好きなカメラが、仕事になる――。考えたこともなかった。

「最初は仕事にするつもりはなかった」と話す大竹さんだが、ある人から写真撮影の依頼を受けたことをきっかけに、フォトグラファーとしての活動を始めることになった。

撮った写真を依頼主に見せると、予想以上に喜んでもらえた。
最初は緊張していた被写体が、ふとした瞬間に見せる表情。
「自分ってそんな顔するんだ」と驚いてくれることもあった。

「人の笑顔とか、にこやかな表情が好きなので、そういう瞬間が撮れた時は嬉しいです。
あまり笑わない人でもニコッと笑ったりとか、そういう表情が撮れると嬉しいですね」

撮影した写真をSNSで発信すると、評判が評判を呼び、だんだんと撮影の依頼が増えていった。
音楽ライブやスポーツなど、イベントの撮影も頼まれるようになり、医療関係の知り合いからはホームページ用の撮影依頼なども受けるようになった。

気づけば、「趣味」では片づけられないほど、カメラの存在が大きくなっていた。

インタビュー写真

もどかしさの先に見つけた、理想の環境。

カメラへの思いが強くなるほど、理想と現実との間で悩むようになる。

「当時の職場は副業やカメラの活動にちょっと後ろ向きで、休みも相談しにくい環境だったんです」

撮影の依頼が来ても、休みが取れない。もっと撮りたいのに、時間が足りない。
年を重ねるごとに、もどかしい思いが強くなっていった。

理学療法士としての仕事を続けながら、
フォトグラファーとしての活動を増やしていけないものか——。

そんなとき、友人が紹介してくれたのが今の職場だった。

「『私が管理職だからシフトの融通つけられるよ』って声をかけてくれて。
見学に来てみたら雰囲気も良くて」

見学に行くと、スタッフも利用者も明るく、アットホームな雰囲気に自然と惹かれた。

「カメラの仕事をしています」と伝えた上で、採用が決まった。
理学療法士のキャリアを生かしながら介護の現場で働くことができ、フォトグラファーの活動のために勤務日や勤務時間も調整できる。
急に撮影が入った場合でも、相談すればシフトを調整してもらえることもある。

「『ダメ』とは言われないので、ありがたい限りです。むしろ申し訳ないぐらいですね。
副業がOKで、シフトの融通も利くのは精神的にも楽。ストレスフリーです」

理学療法士として働きつつ、大好きなカメラの活動にも注力できる。
まさに、追い求めていた理想の環境だった。

インタビュー写真

介護と写真、つながり始めた二つの世界。

フォトグラファーの活動が充実すると、介護の仕事もより一層頑張ることができた。
自然と笑顔が増え、利用者さんから声をかけられる機会も多くなった。

「ありがたいことに『大竹さんに会えてよかった』って言っていただけることもあります。
とても嬉しいです。やりがいというか、『私でいいんだ』って。安心できる瞬間ですね」

介護とフォトグラファー。
無関係に見える二つの世界だが、それぞれが好影響を与え合っていると大竹さんは話す。

「介護もフォトグラファーも、人とコミュニケーションを取りながら接するという点では共通しています。
人を撮る場合、一般の方だと緊張して硬くなってしまう人も多いです。
そういう時にどうやって声をかけて、寄り添うか。
介護職で培ったコミュニケーション力が、写真撮影にも生きていると感じますね」

「逆に介護の現場では、撮影でいろんな場所に行った話などをすると、利用者さんも楽しそうに聞いてくれます。
それぞれの活動がどちらの現場にも生きていて、楽しく過ごせている要因になっていると思います」

渋谷で開催したグループ展に写真を出展したときは、足を運んでくれた利用者さんもいたという。

「自分の時間とお金を割いて写真を見に来てくれたのは嬉しかったですね。
リハビリセンターでいつも会っているのに、違う場所でも会って話せたり。
いい機会をシェアできているのかなと思います」

介護の現場で関わる人が、写真展に来てくれる。
撮影でいろんな場所に行った話をすると、利用者さんも楽しそうに聞いてくれる。
別々だと思っていた二つの世界が、いつの間にか重なり合っていた。

インタビュー写真

安定があるから、夢を追い続けられる。

「今の生活は充実しています」

大竹さんは笑顔を浮かべる。

「楽しいことだから、続けられているんです。
正社員として介護の仕事をしていて、収入の柱があるからカメラも伸び伸びできる。
生活が安定しているからこそ、楽しく活動ができています」

誰しもが、最初から夢や目標を持っているわけではない。
最初は小さな「好き」かもしれない。
でも、それが少しずつ育っていくこともある。

「私は『やりたいんだからやればいいじゃん』っていうタイプで。
好きなことだから、睡眠を削ることになってもできるんです。
好きなことを見つけると、自然と仕事もプライベートも充実していくんですよ」

介護職をやりながらでも、好きなことは続けられる。活動の幅は広げられる。
同じように夢を追う人に向けて、大竹さんは語りかける。

「とりあえず行動してみてほしいですね。
ノリと勢いで思い切ってやってみたら、意外にいいかもしれない。
私を見て、『もしかしたら自分もできるかも』って思ってもらえたら嬉しいです」

夢を見つけるのは、何歳だっていい。

介護という基盤があるからこそ、安心して夢を追い続けることができる。
大竹さんの軽やかな生き方が、何よりの証明になっていた。

インタビュー写真

一歩踏み出すことで、世界が大きく変わる。

with NOTE|編集後記

理学療法士として働きながら、カメラという生きがいを見つけた大竹さん。

大竹さんのように、仕事を続けている中で好きなことや夢中になれることに出会い、
その夢を追いかけたいと思っている人は、きっと多いのではないだろうか。

誰もが好きな仕事に就けるわけではないし、
やりたいことがまだ見つかっていない人だって多いだろう。

ただ、やりたいことが見つかったときに、
それができる環境に身を置けるかどうかは、人生の充実度に大きく影響するかもしれない。

印象的だったのは、大竹さんが自らその環境を整えるために行動したということだ。

前の職場でフォトグラファーの活動を続けるのが難しいと感じたとき、
「仕方ない」で終わらせなかった。

好きなことに時間を使える場所を探し、自分から飛び込んだ。
今の職場を「精神的にも楽」と表現していることからも、
そのときの選択がいかに大きかったかがわかる。

そしてその結果、本業である介護にも好影響を与えているのだ。
別々に見える介護の世界も写真の世界も、大竹さんの人生の中では確かにつながっている。
それぞれを充実させることができるかどうかは、自分次第なのだ。

夢中になれるものに、いつ出会えるかはわからない。
でも、出会ったときに動ける自分でいること、動ける環境を選ぶこと。
それは、誰にでも踏み出せる大切な一歩なのかもしれない。

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