福祉保健 誰もが地域で安心して暮らすことができる大都市東京の実現

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吉村 憲彦 福祉保健局長年頭あいさつ

吉村 憲彦 福祉保健局長年頭あいさつ 〜都民の生命と健康を守り、地域での
自立を支える利用者本位の福祉を実現します〜 新年、明けましておめでとうございます。年頭に当たり、御挨拶申し上げます。

我が国の少子高齢化は、世界に例を見ない速度で進んでおり、東京においても、「団塊の世代」が後期高齢者となる2025年に人口は減少に転じることが見込まれています。
 時代の転換点を迎える中、東京都では将来にわたって都民が住み慣れた地域で安心して暮らすことができるよう、中長期的な視点に立って、大都市特有のニーズに即した福祉・保健・医療サービスの充実を積極的に図っています。
 子供家庭分野では、妊娠・出産に関する支援の推進、保育サービス及び学童クラブの更なる充実、児童虐待の未然防止と対応力の強化等、「東京都子供・子育て支援総合計画(第2期)」に基づき、子供・子育て支援の多様な施策を展開していきます。
 高齢者分野では、全ての高齢者が、支え合いながら、いきいきと心豊かに、住み慣れた地域で安心して暮らし続けることができる東京を目指して、「第8期東京都高齢者保健福祉計画」の策定を進めています。
 障害者分野では、障害及び障害者への理解促進及び差別の解消とともに、地域生活への移行促進と地域での居住の安定の確保、一般就労に向けた支援の充実・強化等に取り組みます。
 生活福祉分野では、福祉人材の確保・育成、生活困窮者への総合的な支援体制の整備を進めるとともに、「福祉のまちづくり推進計画」に基づき、東京2020大会とその先を見据え、ユニバーサルデザインの先進都市東京の実現に向けて、一層の施策の充実に努めて参ります。
 保健医療分野では、質の高い医療が受けられ、生涯にわたり健康に暮らせる環境の実現を目指して施策を進めます。在宅療養環境の整備、救急・災害医療、小児・周産期医療などの医療提供体制の整備やそれを支える医療人材の確保と質の向上に取り組みます。また、がん受診率の向上に向けた取組や、受動喫煙による健康影響を防止し、たばこを吸う人も吸わない人も快適に過ごせる街の実現など、健康づくりの推進に取り組んでいきます。
 健康安全分野では、新型コロナウイルスをはじめとする感染症対策のほか、アレルギー疾患対策、食品・医薬品の監視・検査体制の充実など、多様化する健康危機から都民を守る施策を進めていきます。また、人と動物との調和のとれた共生社会実現に向け、終生飼養の推進や保護動物の譲渡拡大など動物愛護施策の充実に引き続き取り組んでいきます。
 喫緊の課題である新型コロナウイルス感染症対策については、一刻も早く重症者の増加を抑え、都民の命を守るため、検査体制の拡充、保健所機能の強化、医療提供体制の確保等、幅広く対策を講じて参ります。昨年10月1日に立ち上げた「東京iCDC」(東京感染症対策センター)を司令塔として、専門家の知見を生かした効果的な感染症対策を進めていきます。
 今後とも、誰もが住み慣れた地域で安心して暮らせる東京の実現を図るため、区市町村はもとより関係団体、事業者などと緊密な連携を図りながら、福祉保健局職員一丸となって、福祉・保健・医療サービスの一層の充実に全力を尽くして参ります。
 本年もどうぞよろしくお願いいたします。

謹賀新年