東京都監察医務院は、東京都23区内において死因の明らかでない急性死や事故などで亡くなられた方々の検案、解剖を行い、その死因を明らかにしています。また、この業務を通じて、正確な死因統計、臨床医学や予防医学、司法領域に寄与するとともに、医療関係者の教育や社会の安寧秩序の維持に貢献しています。
日々の業務から得られたデータ等の一端を都民の皆様にお伝えし、疾病予防や事故防止にお役立ていただくため、公開講座を開催いたします。たくさんの方のご参加をお待ちしております。
死因究明制度のあり方 −検討の経過と将来展望−
東京都監察医務院 顧問 福永 龍繁
日本の死因究明制度について中央省庁が注目し始めたのは平成17年でした。以後、政党、法務省、警察庁の研究会を経て、内閣府において平成24年に死因究明等推進会議が立ち上がりました。現在では、各都道府県に死因究明等推進協議会の設置が進められている段階です。本講座では、監察医制度の変遷と検討の経過を振り返るとともに、東京都の取組について、国、都の委員として意見を述べてきた演者が解説します。
訪日外国人の突然死の実態 −病死か、事故死か、あるいは?−
東京都監察医務院 監察医長 引地 和歌子
訪日外国人の数は近年顕著に増加しており、東京五輪等を控え、今後もこの傾向は継続すると考えられます。この中には永住等長期滞在目的の方も含まれていますが、今回は旅行や出張等、短期滞在目的で来日し、東京都23区内にて突然死された方の実態についてお話しします。日本という異国にて、人生の最期を迎えた理由は何なのでしょうか。予防策を含めた今後の課題について、通訳案内士の資格も併せ持つ監察医が提言します。
※ 講演順ではありません。
共同募金は、地域に根ざした在宅福祉サービスの充実やボランティア活動支援など、地域の様々な福祉活動のほかに、災害支援にも役立てられています。
今年も皆様のご協力をお願いします。