東京都は、難病患者等に対する相談・支援、地域交流活動の促進等を行う拠点施設として、東京都難病相談・支援センターを順天堂医院内(文京区本郷)に開設しています。
このたび、相談・支援機能を強化し、利用者の利便性の向上を図るため、多摩地域に新たな拠点を開設しました。
監察医務院は、23区内において死因の明らかでない急性死や事故などで亡くなられた方々の検案、解剖を行い、その死因を明らかにしています。また、この業務を通じて、正確な死因統計、臨床医学や予防医学、司法領域に寄与するとともに、医療関係者の教育や社会の安寧秩序の維持に貢献しています。
日々の業務から得られたデータ等の一端を都民の皆様にお伝えし、疾病予防や事故防止にお役立ていただくため、下記のとおり公開講座を開催します。たくさんの方のご参加をお待ちしております。
監察医が語る「髄膜炎」「胃潰瘍」の経験談
監察医務院 部長監察医 林 紀乃
近年、監察医務院で取り扱う異状死の死因は7割弱が病死であり、その7割が循環器系の急死です。演者が罹患した髄膜炎、胃潰瘍による死亡は比較的少ない傾向にありますが、皆無ではありません。そこで、両疾患の経験を踏まえて、その原因、症状、診断方法、治療について解説し、当院で取り扱うような死因となる場合の特徴をまとめました。
法医学と文学
監察医務院 監察医 菊地 洋介
推理小説をはじめ、人の死をテーマとして扱う文学作品は数多くありますが、それが法的・医学的にどのように処理されるのか、また如何にして死因が究明されるのか、正確に描写した作品はそれほど多くないように思われます。本講演では、演者の好みにより具体的な文学作品(松本清張、森村誠一、夏樹静子、他)を紹介しつつ、法医学・監察医の視点から、大胆(無謀?)にも批評を試みたいと思います。
②パネル展示(監察医務院の年表・統計・症例紹介等)12時から15時45分まで