大学生&職員座談会 −福 祉 の 仕 事 の 魅 力について教 えてください−働く上で大切なことはありますか?職員M:支援の方法は現場によって本当に様々です。支援対象の方々は福祉の世界の住人ではないので、その方々の生活圏に合わせた対応が必要になります。約束を守れるかどうかという、一見単純なことも重要なアセスメントポイントになったりします。学生O:アセスメントの視点が支援の現場によってそれぞれ異なるというのは、とても勉強になります。私たち学生は、まだ机上の学びが中心なので。学生 Y:確かに!「支援はこうあるべき」みたいな固定観念がありましたが、実習に行って、一人ひとりに合わせた柔軟な対応が必要だなと気付きました。職員T:その気づきは素晴らしいですよ。理論は大切ですが、実際の支 援は教科 書 通りにはいきません。でも、だからこそやりがいがあるんです。職員 T:人生を通じて関われることです。例えば、児童相談 所で関わった方が大人になって助けを必要とした時、児童福祉の手は離れていても、他の福祉の分野が 寄り添うことができます。その方の人 生の大切な時期に支援することができる仕事なので、責任も重いけれど、大きな魅力です。職員M:その通りですね。私自身児童相談所で関わった方に女性支援の立場で再びお会いすることがあり、「あの時話したこと覚えています」と言ってもらえて。成果は目に見えづらいものですが、そうした小さなやりがいが大きな原動力になる仕事だなと思います。学生 H:実習であまり成果を出せず悩んでいましたが、お話を伺って一層福祉の仕事に関心を持てました!職員M:東京都は「誰一人取り残さない社会の実現」を目標に掲げています。分野ごとに支援の形は様々でも、人に向き合い、寄り添い、一緒に課題を乗り越えていく福祉職の仕事は、そんな未来に確実につながっていく仕事だと思っています。職員M:やるときはしっかりやって、休むときはしっかり休む。これが長く続けるコツだと思います。私の部署は比較的休みやすい環境です。職員O:児童福祉司の時は、自分の予定に合わせてスケジュールを組める反面、長く休みを取ると担当ケースの進行に影響するので難しい面はありました。今は職場として計画的な休暇取得が推進されています。精神論で頑張れという雰囲気は全くありません。私は釣りが趣味で、定期的に船に乗って海でボーッとする時間を作っています。学生Y:私はアルバイトでも、帰宅したら仕事のことは考えないようにしているんです。職員T:それ、すごく大事です! ぜひその習慣は続けてください。私なんかもっと見習わないと(笑)。05座談会を終えて、学生のコメント福祉系の学部で学ぶ現役大学生の皆さん学生Hさん(大学 3 年)大変な仕事にやりがいを持って働いている様子に感銘を受けました。これからの学生生活でしっかり準備していきたいと思います。学生Oさん(大学 3 年)福祉の仕事の多様 性と可能性を知ることができました。人生のどの段階でも支 援できる仕事だと実感しました。学生Yさん(大学 2 年)児 童 福 祉の現 場の実 態を知ることができ、より一層この道に進みたい気持ちが強くなりました。残りの学生生活で、できることをしっかり学んでいきたいと思います。
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