2025-07東京都福祉職パンフレット改定_6-e-book用-1015
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−チームでの連携について、どのようにお考えですか?職員 F:一人の子供に対して、児童福祉司、児童心理司、一時保護 所職員がチームを組んで支援します。生活の中での気づきを共有し、それぞれの専門性を生かしながら、子供にとって最善の支援を考えていきます。職員 T:私たち児童心理司は、面接場面での子 供の様子を見させていただきますが、実際の生活場面での情報は一時保護所の職員さんから教えていただくことが多いです。その情報があってこそ、より適切な心理的支援が可能になります。職員 H:本当にその通りです。私たち児童福祉司は限られた面接時間の中で関わりますが、一時保護所での様 子や心 理面での専門的な見 立てがあることで、より良い支援方針を立てられます。各々の視点が違うからこそ、総合的な支援が可能になるんだと思います。職員 F:子供との信頼関係づくりですね。まずは安心できる環 境を作ることを心がけています。子 供たちは本当に純粋で、見方を変えれば素晴らしい長所がたくさん見えてきます。それを次の支援者や家族に伝えていくことも大切な役割です。職員 T:私は中立的な立場を保ちながら、子供の小さな頑張りにも目を向けるようにしています。急がず、ゆっくりと関係を築いていくことで、子供自身の変化や成長を支えられると考えています。職員H:保護者との関わりでは、自分自身の価値観に寄った批判的な態度を取らないことが重要です。家族の歴史を教えてもらいながら、「一緒に考えていきましょう」という姿勢でいられることが、重要だと感じています。保護者の戸惑いや迷いが、怒りとして表現されることもありますが、それも受け止める必要があると思っています。児童心理司子 供 の 心 の 状 態 に 寄 り添 い、最も適切なケアを行いますH さん(児童福祉司・入都 3 年目)子供や保護者からの相談対応、施設入所中の子供の支援等を担当36F さん(一時保護所職員・入都 33 年目)一時保護所に入所中の子供たちの生活支援と行動観察を交替制勤務で担当Tさん(児童心理司・入都 6 年目)子供のアセスメントと心理ケア、    保護者や関係者への助言を担当子供たちの未来を支える児童福祉の世界。その最前線で活躍する職員たちが、仕事の魅力や課題、やりがいを語り合いました。現場の声から伝わってくる、福祉の仕事の本質とは。−支援の中で大切にされていることは?児童相談所職員座談会支える喜びが未来を拓くー児童福祉の現場からー

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